■「有害」規制法案・条例の状況

 

愛媛県青少年保護条例


<H17-1>

 愛媛県は「愛媛県青少年保護条例の改正等の概要案」について意見を募集している。概要案によると、「有害」指定の事由に「自殺」と「犯罪」を追加するほか、表紙(包装)に対する包括指定を導入するという。また、具体的な区分陳列基準を規則で定めるとともに、違反者に対する命令と罰則を新設。さらに、フィルタリングソフトの利用を求める自主規制や、古物の買い受け、青少年の深夜連れ出しに対する罰則なども創設するという。募集期間は平成17年3月22日(火)~平成17年4月22日(金)。提出方法や関係資料などは次のページで確認することができる。(2005/3/24 07:30)

▼「愛媛県青少年保護条例等の改正の概要案に対する意見及び提案の募集について」

http://www.pref.ehime.jp/comment/05-03-22seisyounen/seisyounenhogo.htm

 

<H17-2>

 愛媛県議会は2005年10月6日、「愛媛県青少年保護条例の一部を改正する条例」を原案通り可決した。改定により、「自動販売機等」の定義の明確化、指定事由への「自殺」と「犯罪」の追加、表紙・包装箱に対する包括指定の導入、区分陳列基準の設定と違反者への命令・公表制度の新設、青少年の深夜入場制限施設へのまんが喫茶・インターネットカフェの追加、質物の受入れ、古物の買受け、青少年の深夜連れ出しなどに対する罰則の新設――などが行なわれた。また、「インターネットの利用による有害情報の閲覧等の防止」として、業者などにフィルタリングソフトの活用と情報提供を求める努力義務なども設けられている。新条例は2006年1月1日から施行される。(2005/10/15 07:00)

▼「愛媛県議会ホームページ」

http://www.pref.ehime.jp/gikai/index.htm

 

<H17-3>

 愛媛県は2005年12月16日、「愛媛県青少年保護条例施行規則の一部を改正する規則」を公布した。公布された規則では、区分陳列方法を規則で定めることなどを盛った「愛媛県青少年保護条例の一部を改正する条例」が2005年10月に可決されたことから、次のような陳列方法が設定された。

(有害図書類等の陳列方法)

第4条 条例第5条第6項の規定による有害図書類等の陳列は、次の各号のいずれかによるものとする。

(1) 間仕切り等により仕切られ、内部を容易に見通すことができない措置が講じられた場所にまとめて陳列すること。

(2) 有害図書類等から10センチメートル以上張り出した仕切り板(透視できない材質のものに限る。以下同じ。)を設け、当該仕切り板と仕切り板との間又は

当該仕切り板と壁面との間にまとめて陳列すること。

(3) 他の図書類等を陳列する棚から60センチメートル以上離れた位置にある棚又は他の図書類等を陳列する棚の背面の棚にまとめて陳列すること。 

(4) 床面から150センチメートル以上の高さの位置に、背表紙のみが見えるようにして、まとめて陳列すること。

(5) 図書類等の販売若しくは貸付けの業務又は図書類等を見せ、読ませ、若しくは聞かせる業務に従事する者が常駐する場所から半径5メートル以内の屋内の容易に監視することができる場所にまとめて陳列すること。

(6) 前各号による陳列が困難な場合は、ビニール包装、ひも掛けその他の方法により、容易に閲覧することができない状態にしてまとめて陳列すること。

 このほかにも、10月に新設された違反者への命令と公表制度にかかわる公表方法、公表事項なども定められている。新規則は2006年1月1日から施行されている。(2006/1/10 06:20)

【関連リンク】

▼区分陳列基準

http://hp1.cyberstation.ne.jp/straycat/watch/data/jyourei/ichiran/kubunkijun.htm

 

【関連リンク】

青少年条例と古物営業法による買取り規制の主な動き ―規制を求める出版業界―

残虐な場面を含むゲームソフトの「有害」指定にかかわる主な動き

青少年条例と銃刀法によるダガーナイフ規制の主な動き


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